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2015年02月26日

WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較

WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
コピー元のタナカ製ブローニング・ハイパワーと(タナカのハイパワーの詳細は本館記事で)。タナカのハイパワーは中華民国仕様。
大凡の形状及び寸法はほぼ同じと言ってもいいくらいだが、ブローバックエンジンの一部が違うので、上下交換してもブローバックしない。



WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
まず、マガジンのバルブ周りが違う。
右のタナカのはWAのマグナブローバックそのものなので、マガジンにバルブロック機構がある。
左のWEは下がるパーツこそあるものの、単なる飾りでバルブロック機構は無い。

※マガジンの互換性について
画像の通り、バルブロックシステムが違うので互換性は無い。
と思ってたが、寸法は全くと言って良いほど同じで、お互いマガジン交換してしっかりロック出来た。
その状態で空撃ちしてみたら

WEハイパワーとタナカマガジン→しっかりブローバックしてスライドストップ掛かった。
WEのバルブノッカーロックの動きがタナカのバルブロックレリーズと同じで、ハンマーコッキングされるとマガジンのバルブロックプレートを押し下げる。こちらは相性良い。

タナカハイパワーとWEマガジン→全くブローバックしない。相性悪い。まあ、タナカのマガジンからバルブロックプレート外して撃っても同じ結果になりそうだけどw(要はそういう事)


WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
スライド内部比較。
一見、同じに見えるが、まずリコイルスプリングの強さが違う。タナカは国産GBBらしく、かなり弱め。WEは海外製らしく、かなり強め。
ホップシステムは全く同じ(WEのはオミットしてあります)
ブリーチ内部がシリンダーでノズルの後部がピストンなのは同じだが、フローティングバルブの仕組みがWAのBB弾切り替え式に対してWEは負圧式。フローティングバルブのスプリングの向きが逆。
ブリーチ固定方法は全く同じで、ブリーチが落ちないようにエキストラクターで押さえて、エキストラクターをイモネジで固定。ただ、WEの方は最初からエキストラクター欠品してた(なので自作)



WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
トリガーとシアを繋ぐシーソー状のパーツ(シアーレバー)、左のタナカは亜鉛ダイキャストで右のWEはスチールプレス。
どちらが耐久性高いかは、自ずと分かるかと。




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フロントのトリガーメカは構造・材質的にもほとんど同じ(左WE)




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リアシャーシ比較。左がWE。
右のタナカのはマグナブローバックなので、バルブロックはマガジン側にあり、ハンマーが起きる事によってバルブロックレリーズ(ハンマー左にあるスチールプレス)を起こし、シーソーの原理でマガジンのバルブロックプレートを押し下げる。
WEの同位置にあるレバー状のパーツはバルブノッカーをロックし、ハンマーがフルコックされる事でロックが解除される。
このロックパーツのおかげでシアの掛かる部分が半分になり、シアの負担が増えてるのがWEの欠点とも言える。タナカは左右2ヶ所でハンマーと噛み合ってるが、ハンマースプリングが強めな為、シアを押す力もその分増し、シアーレバーに対する負荷が高くなってる。トリガー重いのもその所為(実銃がこういう構造だから仕方ない)



WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
バルブノッカーは、右のWEは短いスプリング。ハンマーダウン時にマガジン挿しても上手く逃げれるようにしたんだろうけど、国内ガスだとバルブ押されてガスが逃げる。また、ハーフコックでマガジン挿すと、タナカはノッカーに全く当たらないのに対し、WEはちょっとハンマー押される。



WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
右側の刻印比較。タナカのアウターバレルは塗装してます。



WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
タナカのアウターバレルには、スライドやフレームに打たれたシリアル番号が無い。その代わり「CAL 9m/mP」の文字が。




WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
タナカのはABS樹脂でかなり軽い。グリップの隙間に釣り用鉛入れてもこの程度の重さ(マガジン込み)


タナカのハイパワーの弱点として、以下の項目が挙げられる。

スライドのガタ多め→トリガー引くとスライドちょっと持ち上がる(WEの方が上下のガタ少ない)
ハンマースプリング強め→弱くするとバルブロックしない(トリガー軽く出来ない)
スライド内のシーソーパーツが亜鉛ダイキャスト製→折れやすい(WEはスチールプレス)

WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較
マガジン温めすぎるとガスルートパッキン飛び出す→バルブ押されてもブローバックしないので内部ガス全放出
ベレッタタイプだと、そのまま空中に消える



WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較(クリック拡大)
WEのリコイルスプリングとハンマースプリングは2~3巻カット
WEはマルイよりも若干弱めなくらいまでハンマースプリング弱体化させたが、マガジンかなり温めてもしっかりバルブ叩けてブローバックする。タナカのを同じくらい弱めると、バルブがロックされないのかほんのちょっとしかブローバックしない。なので、

タナカ→リコイルスプリング弱め、ハンマースプリング強め
WE→リコイルスプリング強め→ハンマースプリング弱め

このような結果に。

あと、ブッシングの違いというか、WEの改良点。
WEのは、ブッシングの内側、バレルと擦れる部分に細いOリングが入っててバレルとのフィッティングが向上してる。



WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較WE ブローニング・ハイパワー モデルガン化 比較(クリック拡大)
昔は銃に対するイメージはやっぱり黒で、金色モデルガンに対してあんまり良い印象無かった。なので、プラスチックの黒いモデルガンが出たらそっちに移ってしまった訳だが・・・。
今は金色もいいもんだな~っとw。
特にハイパワーの金属モデルガンは52年規制で完全消滅してしまったので、こうやって手にする事が出来るのは嬉しい。
昔と比べて出来も良くなってるし。
もっとも、出来が良いのはコピー元の国産ガスガンの出来が良いからであって、海外メーカーが一から設計した訳じゃない。そう考えると、嬉しい反面、ちょっと複雑。

タナカのハイパワーはパーツが壊れやすい欠点があるそうで・・・。あと、バレルのロッキングラグが1本しか無いのも不満(実銃はガバ同様、2本ある)。KSCがハイパワー作ってくれたら良いんだけど。内部パーツを焼結金属にして耐久性アップして、ロッキングラグは2本で。
マルイは、今後古い銃の製品化はしなさそうなので・・・。実射性能考えたらマルイにも作って貰いたいですが。



マガジンかなり温めると、このようにバキンバキンと動きます。
タナカだと今の時期でこの動作は無理(マガジン温めるとガスルートパッキン飛び出すので)
スライド重いので、ブローバックの迫力もかなりあり、金属モデルガンでありながら火薬を使わないお手軽ブローバックが楽しめます。




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Posted by Timm_MK2  at 13:08 │モデルガン動画

COMMENT
お疲れ様ですmightyです。
<KSCがハイパワー作ってくれたら良いんだけど。内部パーツを焼結金属にして耐久性アップして、ロッキングラグは2本で。>
よくぞ言ってくれました、そうなんですよ小生も以前から全く同じ事を考えていたんです。
KSCはCZ75など比較的サイズがハイパワーに近いモデルも製作してるので、あの細めのスライドの中にもシステム7エンジンを設計できるハズなんですよね。
もしKSCがハイパワー(システム7)を発売したらマカロフなんか目じゃないくらいバカ売れするでしょうね、そうなればバカの一つ覚えでマ○イが追従してくるからユーザーは結果的に選択肢が増えると言う訳です。
そうなると割を食うのがタナカって事なんですが、バージョンアップを一切してこなかった罰みたいなもんですかね。
リボルバーのペガサスシステムくらい完成度が高ければ良いのですが、ハイパワーなんかマガジン挿すのにいちいちハンマー上げないといけないし。
この辺だけでも何とかしてくれればマグナ式でもいっこうに構わないと思うんですが、どう思われますか。
あーKSCハイパワー(システム7)あったら即買いなんですけどね、ってか期待しないで待つことにしましょうか。
それでは、また。
p.s
小生のタナカ製ハイパワーは1935ビジランティですがprimeメタスラ(アルミ)に真鍮シアーバーでトラブルフリーです。
トリガー引いてスライドがグラつくのもプラで剛性不足だからなんですよ。
マガジンに弾を入れすぎなければジャムる事も無いですし(1~2発少ない目がオススメ)
Posted by mightyshrikes at 2015年02月26日 17:09
mightyshrikesさん、こんばんは。

東のちょっと古めの銃器を作ってくれたので、次は西欧の古めの銃器を出して貰いたいですよね。M1911一辺倒は飽きたし。
きっちり作ってくれれば需要あると思うので(海外向けメ○ルはKWAから出すだろうし)。
タナカのハイパワーは、今となっては設計自体が古いですからねー。

>primeメタスラ(アルミ)
削り出しですね。WEのダイキャストと違って精度高そうですね。羨ましいです。
ウチのタナカ製ハイパワーも作動自体は良いんですが、WEのや最近の機種と比べるとリコイル弱く感じます。あとホップがまるでダメなので、屋外で撃つ気になれないし。
Posted by Timm_MK2Timm_MK2 at 2015年02月26日 20:14
度々お邪魔しますmightyです。
つかぬ事をお聞きしますがWEのマガジンってタナカに使えたりするんでしょうか?
タナカのマガジンは気密性がイマイチなんで小生はボトムシールゴムパッキンの下の部分にアルミテープを巻いて気密をとっています。
WEのマガジンはまともだからコレが使えるに越したことは無いんですが。
p.s
ちなみにウチのハイパワーprimeメタスラ(ロアフレはプラのハーフメタ)君には
ホーグのフィンガーチャンネルラバグリを履かせてます。
内側を少し削るだけで装着できますんでオススメですよ。
Posted by mightyshrikes at 2015年02月26日 20:35
mightyshrikesさん。

写真2枚目見ての通り、WEマガジンにバルブロックプレートが無いので使えません。
で、物は試しとばかりに確認してみました。ガスが盛大に噴出する恐れがあったけど。

結果は追加文の通り。
ウチのタナカのマガジンはガス漏れ今の所無いですが、WEも高圧用に作られてるとはいえガス漏れありますから(特にM4用旧型マガジンは一度漏れたら絶対直せない)。
タナカのマガジンがWEに使えたのは意外でした。まあ、WEのはBB弾発射出来ませんが。

WEのマガジン改造してタナカのようにバルブロックプレート追加すれば可能かも知れませんが、普通にタナカのマガジン買った方が良さそうですね。
Posted by Timm_MK2Timm_MK2 at 2015年02月26日 21:03
早速の御回答に感謝します。
なるほどバルブロックプレートですよね、そう言えばコレってマグナ式特有の
構造でしたね。
たいへん参考になりました、やっぱ最新の設計で何処かのメーカーに作ってもらった方が良さそうですね。
ちょっとした事なんですが設計って大事なんですね。
それでは、また。
Posted by mightyshrikes at 2015年02月26日 21:21
mightyshrikesさん。

ハイパワーに限らず、最新の設計で作って貰いたいモデルは沢山あります。
タナカのルガーP.08はインナーハンマーダウンした状態でマガジン挿せないし、マルシンのM712はショートリコイルしないし、オートマグはもう金型から作り直して欲しいってレベルだし。
Posted by Timm_MK2Timm_MK2 at 2015年02月26日 21:41
またまたお邪魔しますmightyです。
この話題になると止まりませんね、おっしゃる通りマルシン様は重症みたいですね最近出回っているマテバやブラックホークは2年近く前のオーダーの納品らしいですし。
再販予定の商品を縮小したりと近くの模型店も発注できないと嘆いていました。
あとタナカはP.08も設計が古いまんまで問題児でしたよね、全く同感です。
それからマルシンに話を戻せばオートマグは何時になったら6mm仕様になるのよって感じですね(どうせ完全な新設計なんて望むだけムダですし)。
マルゼンはマルゼンで仕事する気無い様ですし、全く意欲を感じません。
もっともWE製P38が出るので二個一でハーフメタのP38を作る楽しみが増えましたが。
しかし国内メーカーは他人のフンドシでしか相撲を取れなくなってきている様で情けないやら悲しいやら。
本当に収拾が付かなくなりそうなんで、ここらで筆をおきますね。
それでは、また。
Posted by mightyshrikes at 2015年02月26日 23:27
mightyshrikesさん、おはようございます。

私はデザートイーグルよりもオートマグの方が好きなので、今のマルシンのガスブロにはかなり不満あります。モデルガンは良かったのに、そこから固定ガスガンにしてガスブロにしたので、構造が固定ガスのままガスブロという歪な製品になってるのが許せなくて。モデルガンからガスブロになれば今よりマシな製品になったと思うとつい。
タナカはリボルバーに傾注しちゃって過去のオートマチックは見向きもしなくなったし、マルゼンはP38のバリエ展開しないし、WAは高級路線なのか国内需要には我関せずといった感じだし。現在頑張ってるのはマルイとKSCだけって感じします。マルイのM4ガスブロにも期待してますし、KSCのちょっと古めの銃の製品化も素晴らしいと思います。ただ、やっぱり国内での新製品開発は今の国内景気だと厳しいものがあるんでしょうね。まあ、大企業の輸出最優先の政治が一番の問題な気もしますが・・・。

政治の事は以前何度も書いてますが、こういう話題だとアンチが喰い付くし見解の違いもあって平行線になりがちなので、これっきりでw。
Posted by Timm_MK2Timm_MK2 at 2015年02月27日 08:06
こんにちは、Timmさま。

先日入手した、P38の部品交換なんとか完了しました。
少し手間取った理由は、壊れたマガジンキャッチを外すために
ハンマーピンを抜いたのが悪夢のはじまり。
スプリングやピン、パーツが飛び散り、探すのに1時間かかってしまいました。経験ありませんか?
今度分解の時は、大きなビニル袋の中でやるか(笑)
Posted by 松本市在住 at 2015年02月28日 16:00
松本市在住さん、こんばんは。

>ハンマーピンを抜いたのが悪夢のはじまり。

えっと、壊れたのはマガジンキャッチのみで、それ交換するのにハンマーピンを抜いたという事ですよね?ウチのマルシンP38のモデルガンをバラして確認してみましたが、マガジンキャッチはグリップ外すだけで簡単に取れましたが・・・。HWのダミーカートモデルは私の知らない構造にでもなってるんでしょうか?
モデルガンのハンマースプリングは実銃並みに強力なので、ガスブロと違って順序立てて分解しないと色々大変ですよ。例えばベレッタM92Fとかでも、マルイのガスブロはシャーシ先に外しても問題無いけど、モデルガンだとランヤードリング外してハンマースプリング抜いてからじゃないと、ハンマーピン抜いてハンマー取り出せないので。
Posted by Timm_MK2Timm_MK2 at 2015年02月28日 21:39
こんばんは。Timms様

マガジンキャッチの破損部分が、そとから見える部分がそっくり
脱落して、残った部分がフレームに隠れてしまい、掴みどろろが無かったので、スプリングのテンションを下げようと思い、仕方なくハンマーピンを抜いたしだいです。

P38は、m9シリーズより基の型が古いと思いますが、パーツの噛み合いなどは、現在流通のm9より確りしていると感じます。
Posted by 松本市在住 at 2015年02月28日 23:00
松本市在住さん。

>マガジンキャッチの破損部分が、そとから見える部分がそっくり脱落して、

ああ、なるほど。そういう事でしたか。
いえ、ハンマーピン抜いてのパーツ飛散に同意求められたので、普通そういう抜き方しませんて意味で答えたもので。
P38はかなり古い機種ですが、当時としてはP38の決定版とも言える出来でしたし、今でもかなりお気に入りのモデルガンです。マルゼンでコマーシャルモデル出してくれないから・・・(WEは無刻印で出すはずなので、金色に塗ってコマーシャル刻印入れて貰おうかな?)。
Posted by Timm_MK2Timm_MK2 at 2015年02月28日 23:16